⑥国際交流

ヨーロッパヨタカ
European Nightjar
前回のブログで、すべての鳥を描き終えたとお伝えしたばかりですが、それがもう嘘になってしまいました。
今まで気配がなかった鳥、ヨーロッパヨタカを観察できたのです。
ヨタカの仲間は夜行性で、暗い空を飛びながら蛾など捕える生活をしています。
6月になってからウェールズ・アファンでヨタカの好む蛾がたくさん発生していましたので、ここ数日に越冬地であるアフリカから到着したのでしょう。
およそ48平方マイルの敷地をもつアファン国立森林公園。
その中を約半年間、ほぼ毎日のように10~20km歩き回って確認した鳥は81種(6月6日現在)にもなり、そのなかで図鑑掲載用に描いたのは、複数回記録できた67種類となりました。

モリフクロウ
Tawny Owl
最後に描いたのは、夜行性の鳥、モリフクロウです。
ウェールズ・アファンの森では最近見られなくなってしまった鳥がいます。
マダラヒタキ(Pied Flycatcher)です。
スズメより一回り小さい白と黒のまだら模様で、ウェールズを始めとする英国内では、大きなオーク(ナラの木)のある森で子育てをします。冬の間はアフリカで過ごし、オークの木から葉が出る4月下旬頃に英国にやってきます。
近年、ヨーロッパ全体で急激に減少している鳥が生息しているウェールズは、鳥が好きな私にとって魅力ある地域です。
2010年5月、下見でウェールズ・アファンに来たとき、マダラヒタキの記録がアファンにもあると聞きました。今年はマダラヒタキを見たくて毎日森林公園のオークの森の中を探していましたが、どうしても見つけることができませんでした。
(写真)マダラヒタキの記録があるウェールズ・アファンに残る数少ないオークの森
今、ウェールズ・アファンの森林公園の林床には、ブルーベルという花がたくさん咲いています。
この花の青さには少し紫が入っていますが、なかなか写真では表しきれない微妙な色です。
木陰の下で風に揺れていると、本当にきれいで、先を急がなくてはいけないときでも、ついつい足を止めて見とれてしまいます。
森林公園のレンジャーのニックさんによれば、
今年は例年に比べると花が少なく、色もあまりよくないとのこと。
この花は、つぼみが作られるときに水分がたくさん必要らしいのですが、今年は異常に乾燥しているため(3~4月はほとんど雨が降りませんでした)、花が弱々しいとのことでした。
そんな厳しい時期を乗り越えてやっと花を咲かせているブルーベル。
色が良くなくたって、数が少なくたって、私はかまいません。
今、私の目の前で、咲いてくれていること。
そのことだけで、私は十分幸せです。
(ヒヨ吉)
※掲載画像を許可なく使用したり、引用することを固くお断りいたします。
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ヒヨ吉さん
現在、東京で仕事をする傍ら、アファンの野鳥調査に携わっていただいています。
小学生の頃から野鳥を観察していて、野鳥歴(?)は20年以上。
ニコルの手がけた専門学校の卒業生でもあります。
これまで調査や環境教育などに参画しつつ、野鳥のイラストも描かれていて、
2000年からは英国に留学し、日本では学ぶ場がない「野生生物画」を学んで2003年に帰国。
日本でもイラスト提供や個展など開かれています。
ヒヨドリが大好きなので「ヒヨ吉」。
現在、日英で楽しめる「鳥の本」を製作するために、ウェールズのアファンの森へ出張中。

カッコウ
Cuckoo
南からやってくる鳥たちの中で、時期を遅くしてやってくる(彼らにしてみれば別に遅いわけではないのですが)ものが、24日に到着しました。
カッコウです。
今、こうしてウェールズにいられる喜びの一つに、実際の鳥の生息地に滞在しながら鳥を描けるということがあります。
これは、とても貴重な経験だと思っています。自分の目で観察した色ならば、パレットの上で再現色を作るのも比較的簡単ですし、自信が持てます。
一日森を歩いて夜に観察した内容を再現しながら鳥を描いていく時間は、大変ではありますがとても楽しいです。
しかし、3月以降に順次飛来しているムシクイ類と呼ばれるウグイスに近いグループの野鳥は、どの種類もよく似ていて見分けが難しく、イラストはすぐにはできません。
左の画像は、上から
モリムシクイ (wood warbler)
キタヤナギムシクイ (willow warbler)
チフチャフ (chiffchaff)
という鳥です。
ウェールズでの滞在も、折り返し地点になりました。
地面の草が本当に毎日伸びているのがわかるくらいに、緑の深みが日々増しています。
実はこのところ、きちんとフィールドを歩けていませんでした。
4月15日に英国で出版されている野鳥の絵と写真の雑誌BIRD ART & PHOTOGRAPHY(バードアート&フォトグラフィー)の取材を受けることになり、宿舎で描いた絵の解説をするための文章や質問されそうなことを説明するための事前のテキストの準備をしていました。
しかし、自分の絵のことを説明する原稿の準備をしていて、黒姫のアファンとウェールズ・アファンのことを正確に説明する英語力の不安を感じてしまい、私の滞在のバックアップをしてくださっているCELT21のクリスチャンさん(第14回参照)にお願いしたところ、忙しい仕事の中で時間を作って来てくださいました。
取材中、クリスチャンさんはこの雑誌の編集長のデービッドさんと多岐にわたって話が盛り上がっていて、今回の出会いを楽しんでいる様子だったのが、私は何よりうれしかったです。
(写真:黒姫アファンと姉妹森締結で整備された「漢字の森」の前で野鳥観察をするデービッドさん(左)とクリスチャンさん)
こちらは3月27日からサマータイムも始まって、とても春らしくなりました。
3月中旬までは夜間に宿舎の水道管が凍って朝に水が出なかったり、宿舎からビジターセンターまでの急な下り坂が霜で滑ることもありましたが、その心配ももうありません。
歩いて3分のところにあるトイレやシャワーに行くにも防寒着が要らなくなって、ずいぶん快適になりました。
ウェールズ・アファン散策路には牧場の中を通るものがあるのですが、その道では今、生まれたばかりの子羊たちをたくさん見ることができます。
時には、私を親と間違えてついてきてしまうものもいるのですよ。
かわいくて、じっと見ていたくなるのですが、母親が心配そうにこちらを見ているので、「お母さんはあっちだよ」と言いながら、ゆっくりその場を立ち去ります。
夏鳥たちも少しずつやってきています。
ツバメのほか、チフチャフというウェールズ・アファンでは定番の夏鳥もアファンのヤナギの木々にやってくるようになりました。
(写真:チフチャフが来ていたヤナギの木)
さて、2月から描き始めたファイナルワークは、なんとか26種類を描き上げました(左写真)。
3月いっぱいに30種は描き上げたかったのですが、毎日の山歩きと夜の作画作業のバランスがどうも保てず、目標には届かず(苦笑)。
現地滞在中の最終目標にはまだ遠い道のりですが、残り2ヶ月半でウェールズ・アファンの鳥たちを“現場の色”で描き続けたいと思います。
(ヒヨ吉)
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ヒヨ吉さん
現在、東京で仕事をする傍ら、アファンの野鳥調査に携わっていただいています。
小学生の頃から野鳥を観察していて、野鳥歴(?)は20年以上。
ニコルの手がけた専門学校の卒業生でもあります。
これまで調査や環境教育などに参画しつつ、野鳥のイラストも描かれていて、
2000年からは英国に留学し、日本では学ぶ場がない「野生生物画」を学んで2003年に帰国。
日本でもイラスト提供や個展など開かれています。
ヒヨドリが大好きなので「ヒヨ吉」。
現在、日英で楽しめる「鳥の本」を製作するために、ウェールズのアファンの森へ出張中。
2011年3月30日。
この日は私にとって忘れられない日となりました。
1974年からこの日までウェールズ・アファン森林公園で仕事をし、ニコルさんの黒姫・アファンとの姉妹森締結で尽力された公園長のリチャードさんの早期退職の日となったからです。
写真:退職祝い品の贈呈
(中央の白い服を来ているのがリチャードさん)
写真:
英国在来種のナラの木の苗木も記念樹も贈られました
普段は山の中で暮らしている私ですが、時々日本人の方にもお会いする機会があります。
ウェールズ・アファンがニコルさんの黒姫・アファンと姉妹森を締結したときから活動が始まった「ウッドペッカーズ(日本語でキツツキを意味します)」という日本人のボランティアのグループの皆さんです。
年に何度か森での作業などを手伝いに週末にやってきます。
昨年11月の活動に私もご一緒させていただいたとき、このグループをまとめておられるCELT21のクリスチャンさんと奥様の奈都世さんから、「ぜひ鳥の描き方をウッドペッカーズの方にレクチャーしていただけますか?」とお願いをされ、ようやく準備の整った3月のある日に、鳥の描き方を伝えるために山を下ってウェールズの首都・カーディフへ行ってきました。
久々の都会は、物と人にあふれていて、驚きの連続でした。
たまには街もいいですね。
焼肉のレストランを貸し切っての会場で、まず鳥を描く上で、“鳥らしさ”についてちょっとだけ画像を使ってお話させていただいた後(写真01)、こちらで人気のあるロビン(和名はヨーロッパコマドリ)という鳥を題材にさっそく描いてもらいました。
(写真01 : ルイス サール 奈都世さん提供)
子供達がダイナミックに絵を描いていく様子にはびっくりしました(写真02)。もちろん、大人も鳥の形をしっかりマスターされていて(写真03)、皆さんの飲み込みの早さには、ただただ驚くばかりでした。
(写真02 : ルイス サール 奈都世さん提供) (写真03 : ルイス サール 奈都世さん提供)
将来、ひょっとしたらすごいアーティストがこのウッドペーッカーズから生まれるかもしれない
そんな予感さえさせる、すてきな時間でした。
ウッドペッカーズにいらした方の中には、日本にご帰国されている方もいるので、この場におられなかったその方々とも、いつか黒姫のアファンでも会えたら、うれしいなぁと思いました。
このような機会を与えてくださったクリスチャンさんと奈都世さん、本当にありがとうございました。
(本当はもっと早くにこの記事をアップする予定でしたが、日本の状況についてウェールズ・アファンの人々に関する文章を先に読んでいただきたく、掲載を延ばしておりました。ご了承ください)
(ヒヨ吉)
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ヒヨ吉さん
現在、東京で仕事をする傍ら、アファンの野鳥調査に携わっていただいています。
小学生の頃から野鳥を観察していて、野鳥歴(?)は20年以上。
ニコルの手がけた専門学校の卒業生でもあります。
これまで調査や環境教育などに参画しつつ、野鳥のイラストも描かれていて、
2000年からは英国に留学し、日本では学ぶ場がない「野生生物画」を学んで2003年に帰国。
日本でもイラスト提供や個展など開かれています。
ヒヨドリが大好きなので「ヒヨ吉」。
現在、日英で楽しめる「鳥の本」を製作するために、ウェールズのアファンの森へ出張中。
私は最近、希望が一つ叶いました。
元駐日英国大使のグレアム・フライさんとの出会いです。
グレアムさんが野鳥好きであることを日本の新聞記事で以前読んでいた私は、今回のウェールズ滞在中に日英野鳥図鑑のために描いている私の絵を見ていただく機会があることを望んでいました。
以前、グレアムさんはニコルさんの黒姫の森を訪問されたことがあり、ニコルさんの勧めもあってグレアムさんと渡英前からメールではやり取りをさせていただいていました。
しかしグレアムさんは今、有名な英国の野鳥保護団体の評議員をしておられるなどのご多忙のため、今回の滞在中には会えないかもしれないと思い始めていました。
ところが2月に
「3月になったら鳥類保護検討会議で南ウェールズに行くけれど、
その後にアファンに行ってもいいかい?」
との連絡をくださり、お目にかかれることになりました。
貴重な時間を割いてアファン森林公園に来てくださり、私の絵を一枚ずつ丁寧に見てくださいました。(写真01)
私は緊張していてほとんど何も言えなかったのですが、絵の良い点や修正したほうがいい箇所の指摘してくださいました。さすが、鳥好きの方の着眼点の連続でした。
(写真01 : ルイス サール 奈都世さん提供)
写真02はアファン森林公園ビジターセンターで一緒に記念撮影をしたときのもの。ニコニコしていますが、実は私、双眼鏡でレンジャージャケットの襟が曲がっているのも気がつかないくらい緊張しています。
(写真02 : ルイス サール 奈都世さん提供)
「良い本ができることを楽しみにしているからね」
森を一緒に歩いていたときにこの一言をいただき、私の心は喜びでいっぱいになりました(写真03)。毎日山をたくさん歩いて野鳥を観察し、夜に作画をする日々で疲れもたまっていましたが、そんなものはどこかへ飛んでいってしまうほどでした。そして、改めて野鳥画家としてウェールズにいることに“エンジン”がかかりました。
(写真03 : ルイス サール 奈都世さん提供)
あこがれのグレアムさんにお会いできることをほぼあきらめていましたが、夢を心に抱きながら自分のできることを一つ一つ積み上げていると、神様はふと機会を与えてくださるのだと思いました。
今、日本では震災によって夢を失っている人がいるであろうと思っています。
また、目の前に広がる課題にため息をつく日々であろうと考えています。
でも、少し落ち着くことができたときには、一つ目標を持ってください。
そしてその目標到達のための途中にステップをいくつか設けてみてください。
無理のない、小さな、段差の低いステップでかまいません。
登ることに焦る必要も急ぐ必要もありません。
途中で休んでも問題ありません。
でも、そのステップを上がるためにできることは続けてください。
登っていく途中で、ふと思わぬ喜びが舞い降りてきますから。
私の場合は、図鑑作りという大きな目標で、そのステップが毎日の山歩きと絵を描くことです。
長い道のりのなかで舞い降りてきた幸せが、グレアムさんとの出会いでした。
皆さんと同じ“ごく普通”の私でもこのようなことが起こるのですから、皆さんにも同じような喜びが間違いなく訪れます。
いつ、どのように訪れるかは、誰にもわかりません。
私のウェールズでの経験で言えば、闇雲に「がんばる」のではなく、道筋を定めて「しっかり」やることがそれを早く引きつける上で大事みたいです。
最後になりましたが、この出会いのために車を出してくださり、撮影もしてくださったCELT21のクリスチャンさん・奈都世さん夫妻に、心から御礼を申し上げます。ありがとうございます。
(ヒヨ吉)
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ヒヨ吉さん
現在、東京で仕事をする傍ら、アファンの野鳥調査に携わっていただいています。
小学生の頃から野鳥を観察していて、野鳥歴(?)は20年以上。
ニコルの手がけた専門学校の卒業生でもあります。
これまで調査や環境教育などに参画しつつ、野鳥のイラストも描かれていて、
2000年からは英国に留学し、日本では学ぶ場がない「野生生物画」を学んで2003年に帰国。
日本でもイラスト提供や個展など開かれています。
ヒヨドリが大好きなので「ヒヨ吉」。
現在、日英で楽しめる「鳥の本」を製作するために、ウェールズのアファンの森へ出張中。
日本の皆様へ
私が山の中で重要な情報源としているラジオのニュース。
そのニュースのトップが、日本の地震や原発の状況レポートからリビア情勢に変わりました。
1週間という速さで話題の優先度が変わる世界の動きに、どうも私の頭はついていっていません。
そんな不安が私の顔に出るのか、いつもウェールズ・アファンの人たちは、心配そうに私に話しかけてくれます。
たいした話はしませんが、彼らが私と日本のことをずっと気にしてくれていることが、自分が「ここにいても大丈夫」と思わせてくれます。
日本語には「見守る」という言葉があります。
この言葉に、私は「“見ている”だけでも守れるものがある」という意味が込められていると理解していますが、それを含めた的確な英語にまだ私は出会ったことがありません。
もちろん辞書を見ればいろいろ言葉が出てきますが、“守っている”という雰囲気をどうも表しきれていない気がしています。
なので、私は前回の英国留学のときには、英語圏の人に「見守る」という感覚はないと思っていました。
しかし、言葉にないというだけでそういう意識が存在しないという考え方は改めるべきだと、ウェールズ・アファンの人たちの心遣いを見ていて感じるようになりました。
ひょっとしたらウェールズの言葉に「見守る」という表現があるのかもしれません。
だから、皆さんが私をこれだけ心配してくださるのかもしれません。
今回の滞在の課題の一つは、ウェールズ語でその言葉を見つけ出すことかもしれないと思っている今日この頃です。
3月19日
ウェールズ ポートタルボット アファン森林公園ビジターセンターより
(ヒヨ吉)
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ヒヨ吉さん
現在、東京で仕事をする傍ら、アファンの野鳥調査に携わっていただいています。
小学生の頃から野鳥を観察していて、野鳥歴(?)は20年以上。
ニコルの手がけた専門学校の卒業生でもあります。
これまで調査や環境教育などに参画しつつ、野鳥のイラストも描かれていて、
2000年からは英国に留学し、日本では学ぶ場がない「野生生物画」を学んで2003年に帰国。
日本でもイラスト提供や個展など開かれています。
ヒヨドリが大好きなので「ヒヨ吉」。
現在、日英で楽しめる「鳥の本」を製作するために、ウェールズのアファンの森へ出張中。
前回のいろとりどりで、ウェールズ・アファンの人たちが日本の災害について、自分のことのように思ってくれていることをお伝えしました。
震災のニュースが流れた直後から毎日
「また新たに地震があったみたいだよ。君は知っているかい?」とか、
「私たちも日本のことが毎日とても心配だよ」
「困っている人同士が助け合っている姿に私たちもほっとするわ」と言ってくれます。
私はテレビのない生活で日本の状況がわかりにくいために不安になることもあり、声をかけてもらえることがとにかく本当にありがたいです。
なぜこんなにも親身になってくれているのだろうかと、その理由の本当のところは実は私はよくわかっていませんでしたが、ここアファン森林公園ビジターセンターに併設されている炭坑博物館のコリンさんが先日こんな話をしてくれました。
「このビジターセンターからそんなに遠くないTaff VallyのAberfanという街にあったボタ山(炭坑採掘時に出る土砂の山)が崩れて麓の学校がのみこまれて、160人の子供と28人の大人が逃げる間もなく一瞬で犠牲になったことがあってねぇ。1966年の話さ。今回の日本の災害がそれを思い出させるんだよ。」
昔、炭坑で栄えたウェールズ・アファンでは炭坑採掘で木のほとんどが伐採され、あちこちにボタ山がありました。炭坑閉山後、一面丸裸の土地に一本ずつ植樹を行い、今は広大な森林をよみがえらせました。
植樹する子供 苗木を育てる風景
(アファン森林公園ビジターセンター提供) (アファン森林公園ビジターセンター提供)
この谷の人たちは、自分たちの繁栄を支えた炭坑が時代の流れの中で終わりを告げられ、涙がどれだけあっても足りない悲しい出来事に直面しながらも、少しずつ緑が回復していく山の姿を自分たちに重ねて気持ちを維持してきたことでしょう。
一日一日の苦労の積み重ねを経て、今のウェールズ・アファンは森の中を走れるマウンテンバイク(MTB)のコースとして、英国内にとどまらず世界のMTB愛好家に知られる存在にまでなりました。
きっと今日までの本当に大変だったこのような半世紀の経験があるからこそ、この谷の人は今の日本を心から気にかけてくれているのだと私は思っています。
日本の皆さんは、目の前の不安を解消することに必死のことと思います。
もちろん現場での直接的でわかりやすい支援はありがたく、そして大事なことです。
しかし、ウェールズ・アファンの人たちのような、もっと長い目で日本のこれからの苦労を理解して気にかけてくれることも重要な支援の一つと今の私は考えるようになりました。
「これから日本の復興には時間もお金もかかると思う。大変なことの連続だと思う。でも、僕らは日本がまたしっかり立ち直ると信じているよ。」
アファンの谷の人たちには「再生の歴史」という実体験があります。
だから、この言葉が決して私の気休めのために言っているものではなく、本当にそう思っていることだと感じています。
日本の皆さん、まずはできることから一つずつ始めてみてください。
そこから、日本の力をウェールズ・アファンの人たちに見せてあげましょう。
きっと地道だけれど確実に前に進む日本の姿を見て、彼らはもっと日本を応援してくれるでしょうし、きっと今以上に好きになってくれると私は思っています。
3月16日
ウェールズ ポートタルボット アファン森林公園ビジターセンターより
(ヒヨ吉)
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ヒヨ吉さん
現在、東京で仕事をする傍ら、アファンの野鳥調査に携わっていただいています。
小学生の頃から野鳥を観察していて、野鳥歴(?)は20年以上。
ニコルの手がけた専門学校の卒業生でもあります。
これまで調査や環境教育などに参画しつつ、野鳥のイラストも描かれていて、
2000年からは英国に留学し、日本では学ぶ場がない「野生生物画」を学んで2003年に帰国。
日本でもイラスト提供や個展など開かれています。
ヒヨドリが大好きなので「ヒヨ吉」。
現在、日英で楽しめる「鳥の本」を製作するために、ウェールズのアファンの森へ出張中。
日本の皆様へ
3月11日の東北地方を震源とした大地震のニュースを聞き、心を痛めております。
私はテレビのない生活ですのでラジオにかじりついて情報を聞いていますが、被害の大きさや状況、時間を追うごとに増す亡くなられた方の数の多さに、思わず耳を塞ぎたくなっています。
あまりに心配で、初めて日本のアファン財団事務局の方に国際電話をかけてしまいました。
ウェールズ・アファンのビジターセンターのレンジャーを始め、カフェで働くお姉さんや清掃のおばさん、併設している炭坑博物館の職員、ボランティアの方々も、今回の日本の災害について心配をしています。
私のところへ来て、亡くなられた人の多さに心からの追悼の言葉を伝えてくれます。
また、私にインターネットのニュースを見ないようにと忠告もしてくれます。
悲惨な状況の写真はあまりにも私には酷だからとのこと。
私の心情を察してくださる皆さんの優しさに、心からの感謝をしています。
おそらく私が来ていなくても、きっとウェールズ・アファンの皆さんは日本のことを考えてくれていたと思います。
しかし、私がいることで、日本をより近くに感じ、今回の地震を自分に起きたことのようにとらえ、情報の正確に知る努力をしているように感じています。
私が言うのもおこがましいのですが、日本を代表する気持ちで、精一杯のお礼を言葉にしています。
日本から遠いウェールズ・アファンですが、日本のことを本当に「自分の家のお隣さん」のように感じている人が、アファンの谷にはたくさんいることを皆さんの心のどこかに覚えておいてくださると、私もうれしいです。
3月12日
ウェールズ ポートタルボット アファン森林公園ビジターセンターより
(ヒヨ吉)
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ヒヨ吉さん
現在、東京で仕事をする傍ら、アファンの野鳥調査に携わっていただいています。
小学生の頃から野鳥を観察していて、野鳥歴(?)は20年以上。
ニコルの手がけた専門学校の卒業生でもあります。
これまで調査や環境教育などに参画しつつ、野鳥のイラストも描かれていて、
2000年からは英国に留学し、日本では学ぶ場がない「野生生物画」を学んで2003年に帰国。
日本でもイラスト提供や個展など開かれています。
ヒヨドリが大好きなので「ヒヨ吉」。
現在、日英で楽しめる「鳥の本」を製作するために、ウェールズのアファンの森へ出張中。
アファン森林公園で3月4~6日にかけて、ワークキャンプという催し物が行われました。
公園内のボランティア作業を泊まりがけで行うもので、
今回の作業はチョウチョや蛾の生息環境整備(5日)とマウンテンバイク用道路整備(6日)で、
私はチョウチョや蛾の生息環境整備の手伝いに参加しました。
参加者は国際色豊かで、メキシコ、オーストリア、ドイツ、ラトビア、イギリス。
私を入れればジャパンも、ということになりますが、この国籍の多様性はさすがイギリスという感じがしました。
(写真01)
4日の夜に皆が到着。
ビジターセンターで一晩過ごして、翌日の5日の朝にまずは公園長のリチャードさん(写真一番左)から皆さんにアファン森林公園についての話や、チョウチョと蛾が生息できる環境がこの公園になぜ必要なのかという解説がありました。
(写真02)
その後に公園レンジャーのニックさん(写真一番左)から道具の扱い方の説明。
現場に到着したら、さっそく作業開始。ヒースと呼ばれる草地を増やすため、木を切り倒したりや、低木の除去を行いました。
元は写真05のように細かい低木やカラマツがありましたが、
作業後は写真06のようにすっかりきれいに。
(写真07)
作業が終わってお昼ご飯。気持ちのよい日差しの中で、みな美味しそうに食事をする姿が印象的でした。
この後、私は別の用事のためカーディフという街へ出たのですが、そのお話はまた別の機会に。
(ヒヨ吉)
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ヒヨ吉さん
現在、東京で仕事をする傍ら、アファンの野鳥調査に携わっていただいています。
小学生の頃から野鳥を観察していて、野鳥歴(?)は20年以上。
ニコルの手がけた専門学校の卒業生でもあります。
これまで調査や環境教育などに参画しつつ、野鳥のイラストも描かれていて、
2000年からは英国に留学し、日本では学ぶ場がない「野生生物画」を学んで2003年に帰国。
日本でもイラスト提供や個展など開かれています。
ヒヨドリが大好きなので「ヒヨ吉」。
現在、日英で楽しめる「鳥の本」を製作するために、ウェールズのアファンの森へ出張中。
3月になり、再びウェールズ・アファン森林公園に来て半月が経ちました。
まだ時折氷点下に下がることもありますが、一雨ごとに山の色が少しずつ「春の彩り」に衣替えをしている、そんなウェールズを楽しんでいます。
前回の滞在(10~11月)ではフィールドスケッチのみに専念していましたが、今回はフィールドスケッチにくわえ、実際に図鑑に掲載する絵(ファイナルワーク)を描くことも平行作業しています(写真)。
日中は鳥たちの観察のために歩き、夜にファイナルワークに取りかかるため、一日が48時間あっても足りないような日々です。
3月いっぱいで留鳥と冬鳥を描き上げていれば、夏鳥の観察がゆっくりできるだろうという目論見からですが、リストアップしたらかなりの数になっていて、本当に終わるだろうかと今から不安もよぎります(苦笑)。
ウェールズのアファン森林公園レンジャーやボランティアの人たちにも図鑑用の絵を確認してもらっています。
今までのスケッチ画を含め、好評をいただいていますが、「君の絵のよさはスケッチ画だということを忘れないでね」と、うれしい言葉をくわえてくださる方が多いのが、多少の無理もできる活力になっています。
毎晩、正直眠い目をこすりながらの作業です。
ふと時計を見ると、深夜1-2時であることもしばしばですが、充実感から寝床のシュラフに潜ったときの疲れも心地よいものです。
皆さんのお手元に届く「一冊の図鑑」になるまではまだ当分かかって申し訳ないのですが、一枚一枚気持ちを込めて作成中です!
(ヒヨ吉)
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ヒヨ吉さん
現在、東京で仕事をする傍ら、アファンの野鳥調査に携わっていただいています。
小学生の頃から野鳥を観察していて、野鳥歴(?)は20年以上。
ニコルの手がけた専門学校の卒業生でもあります。
これまで調査や環境教育などに参画しつつ、野鳥のイラストも描かれていて、
2000年からは英国に留学し、日本では学ぶ場がない「野生生物画」を学んで2003年に帰国。
日本でもイラスト提供や個展など開かれています。
ヒヨドリが大好きなので「ヒヨ吉」。
現在、日英で楽しめる「鳥の本」を製作するために、ウェールズのアファンの森へ出張中。

Common Frog
ヨーロッパアカガエル
先日、カエルの卵の話をしましたが、(『ウェールズ、いろとりどり』 その5 ~春の気配~)
カエルの種類についての問い合わせがありましたのでお知らせいたします。
イギリスでCommon Frog(コモン フロッグ)と呼ばれているカエルです。
和名ではヨーロッパアカガエルといいます。
写真でご紹介した卵はその後も観察していますが、ようやく親に会うことができたので、
今回はそのときに描いたスケッチをご覧いただくことにします。
実はこのカエルは雄でした。
詳しくスケッチするためにちょっとだけ私の宿泊先までご同行を願ったのですが、
そのときにグルルルルと頻繁に鳴いて雌を呼ぶ声をしきりに出していました。
スケッチの後にもとの水たまりに戻すと、すぐに水底に潜ってしまいました。
日本では、ニホンアカガエルやヤマアカガエルという別の種類のアカガエルが見られます。
黒姫アファンにもいると思いますが、ウェールズのように産卵が見られるのは、雪がもう少し少なくなってからでしょうね。
(ヒヨ吉)
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ヒヨ吉さん
現在、東京で仕事をする傍ら、アファンの野鳥調査に携わっていただいています。
小学生の頃から野鳥を観察していて、野鳥歴(?)は20年以上。
ニコルの手がけた専門学校の卒業生でもあります。
これまで調査や環境教育などに参画しつつ、野鳥のイラストも描かれていて、
2000年からは英国に留学し、日本では学ぶ場がない「野生生物画」を学んで2003年に帰国。
日本でもイラスト提供や個展など開かれています。
ヒヨドリが大好きなので「ヒヨ吉」。
現在、日英で楽しめる「鳥の本」を製作するために、ウェールズのアファンの森へ出張中。
私の滞在しているウェールズのアファン森林公園のビジターセンターは
森の中にあるため、晴れていれば夜空にはとてもたくさんの星が見えます。
前回の滞在中には三脚を持ってきていなかったので撮影できなかった星空。
今回はなんとか撮影できましたので、皆さんにも見ていただきたいと思います(30秒解放)。
(← 北斗七星)
森の中とはいえ、
一番近くの街であるポート・タルボット市の街明かりが少し届くために
南向きの空を写真に撮るとちょっと赤っぽくなってしまいました。
(← 南の空)
また、地球の自転の関係で、星の形はきれいな丸にはならないのですが、
雰囲気を味わっていただけたらと思います。
(ヒヨ吉)
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ヒヨ吉さん
現在、東京で仕事をする傍ら、アファンの野鳥調査に携わっていただいています。
小学生の頃から野鳥を観察していて、野鳥歴(?)は20年以上。
ニコルの手がけた専門学校の卒業生でもあります。
これまで調査や環境教育などに参画しつつ、野鳥のイラストも描かれていて、
2000年からは英国に留学し、日本では学ぶ場がない「野生生物画」を学んで2003年に帰国。
日本でもイラスト提供や個展など開かれています。
ヒヨドリが大好きなので「ヒヨ吉」。
現在、日英で楽しめる「鳥の本」を製作するために、ウェールズのアファンの森へ出張中。




