⑥国際交流
朝から快晴。
今日も暖かい一日でした。
昼前の事。
外の空気を吸いに事務所を出ると、鳥居川の対岸の立ち木に何やら見かけない
猛禽(もうきん:ワシ、タカなどの仲間)が飛んできて枝に留まりました。
何かな?
事務所から小さい双眼鏡を持ってきてしばらく観察することに。
暖かい陽の光をあびて何やらのんびりと毛繕いをしています。
見ているこちらもなんだか気持ちよくなってきました。
猛禽の顔と背中の毛の色はあまり見慣れない色と模様です。
少しするとカラスが2羽、騒がしい声で「クワーッ、クワーッ」と鳴きながらやってきました。
2羽のカラスは猛禽のとまっている上と横の枝にそれぞれとまり、さらにうるさく鳴きはじめました。
最初はカラスを少し気にしていた猛禽ですが、そのうちにまた毛繕いをはじめました。
しばらくのあいだ横の枝にとまってうるさく鳴いていた1羽のカラスが、意を決したかのように
猛禽の横をかすめるように飛んで行きました。
一瞬、猛禽はカラスの方に向き直りましたが、何もなかったかのように再び毛繕いをはじめました。
カラスは3回猛禽の横をかすめて行きましたが、そのうちどこかへ飛んでいなくなりました。
少しすると猛禽も遠くの立ち木へと飛んで行っていまいました。
見ていた私は車から三脚を持ってきて、コンパクトデジタルカメラで写真を撮る事に。
目一杯のズームですが、
かなり小さいです。
中央の木の枝にとまっているのがわかるでしょうか。
小さすぎてわかりませんね。
(ゴメンナサイ)
(事務局 堤)
今日の午後、「アジア協力対話」の方々がアファンの森にいらっしゃいました。
アジア諸国の15人程の関係者が、ニコル本人の案内のもとアファンの森を味わっていただきました。
この「アジア協力対話」は2002年から毎年行われており、2004年からは環境教育の推進をテーマにした対話がもたれているようです。
そんな中、今回は長野で実施されるので、生態系保全や環境教育の取り組み現場を視察して、アジア地域の生物多様性保全に活かそう、という機会なのだそうです。
経済発展に躍起になり環境保全は二の次、という国が多いアジア地域。
アファンの森を味わっていただけることで、環境の保全が人の暮らしの支えになることが伝わることを祈るばかりです。
本日、チャールズ英国皇太子が高円宮妃久子さまとご一緒に、アファンの森においでになりました。
12:50頃、お車で森の入り口に到着され、ニコルがお出迎えしました。短い挨拶を交わして早速散策です。
まずは入り口すぐの炭焼き窯で松木と対面し、炭焼きについてご紹介しました。その後、ホダ木のナメコやシイタケに目を向けます。皇太子はシイタケを手にとって、香りをかいだりしておられました。
両殿下とも自然環境には造詣が深く、特にチャールズ皇太子の公領農場、ホーム・ファームは英国のオーガニックの流れをリードする存在で、生き物本来のサイクルに寄り添った農法から生まれた作物から作られた製品は「ダッチー・オリジナル」のブランドで日本でも人気です。また、その収益は慈善事業に還元されています。
ティピー裏では、地元の小学6年生と触れ合いました。両殿下とも気さくに話しかけられていました。用水路や国有林の様子を見ながら、ツリークライミングの様子もご紹介させていただきました。
ツリークライミングジャパンのジョン・ギャスライトさんとその家族、地元のツリークライミングのインストラクターと子供たちが登っているシーンをご覧いただきつつ、ニコル、ジョンさんとお話をされていました。
その後、木漏れ日が注ぎ気持ちよい場所を散策されました。3人のお話もずいぶんはずんでいるようでした。
池や水路では、ニコルが中心となって設立された東京環境工科専門学校の先生、学生の実習の様子もご覧いただきました。ヤゴなどの水生生物を興味深くご覧になり、学生にも声を掛けてらっしゃいました。
その後、サウンドシェルターでティータイムです。ツキノワグマやフクロウの雛の写真などにご紹介しながら、駐日英国大使も含めてお話されていました。
ティータイムの後は、皇太子殿下も妃殿下もニコル本人もほっとして緩んだようで、よりにこやかにお話していたように感じました。
1時間半ほどの滞在はあっという間にすぎ、アファンの森財団のスタッフ、地元住民の方に手を振っていただいた後、お車で次の訪問先である「黒姫和漢薬研究所」へと向かわれました。
今回の訪問はセキュリティー上の問題から、公表せずに進めてまいりました。多くの方々にご協力をいただき、無事に今日の名誉な日を迎えられ、終わることが出来たものと考えております。
実際にご協力をいただいた皆様、直接ではなくても間接的にご協力をいただいた皆様、お気持ちを寄せていただいた皆様、そしてアファンの森を支えてくださっている会員の皆様へ、この場をお借りいたしまして改めて感謝申し上げます。
本当にありがとうございました
(撮影:南 健二、長野県観光部)
チャールズ英皇太子ご来訪を終えてのニコルの手記を発信いたします。
原文の後に日本語訳文を掲載しております。
THE PRINCE OF WALES CAME TO VISIT!
By now I expect that all our members will know that His Royal Highness, Charles, Prince of Wales, came to visit our Afan woods here in Nagano. I am Welsh, with Japanese citizenship, and the visit was a huge honour.
When I was twelve my grandfather told me the story of the first Prince of Wales who eventually became King of England. Before the conquest of Saxon England by the invading Normans in 1066, the most powerful Welsh ruler at the time was called 'King of the Britons'. Saxons and Celtic Welsh had been bitter enemies for hundreds of years, but it was after the influx of Normans that the people who became known as 'English' invaded and conquered Wales. According to my grandfather the rebellious Celtic Welsh were hard to rule, and the English king Edward 1 demanded of the surviving Welsh leaders what they needed to swear to peace and fealty to the English Crown. The Welsh answer was that they wanted a royal prince, born on Welsh soil, who spoke no other language. King Edward's baby son, his first, was born at Caernafon castle in Wales in 1284 and was given the title of Prince of Wales in 1301. The rebellious Welsh had to remember their promise and accept the new prince as their own. He later became King Edward the second. Since then the first son of a reigning monarch of England has taken the title of Prince of Wales. Prince Charles became Prince of Wales when he reached the age of eighteen in 1958.
My grandfather said that as his first grandson I must always be remember that old Welsh vow and be loyal to the British throne. Although I am a Japanese citizen, with all that entails, I have a very special place in my heart for the land of my birth and for the Prince of Wales.
Thus, when Prince Charles visited our little woodland, the first ever forest in the world to be 'twinned' with the Afan Argoed Forest Park in Wales, I was filled with joy and pride. I thank you all from the bottom of my heart, our trust staff, members and special friends, for making this special day a wonderfull success.
C. W. Nicol
Chairman, The C.W. Nicol Afan Woodland Trust
Nagano, Japan.
「プリンス・オブ・ウェールズ」来訪!
すでに会員の皆様は、英国皇太子(プリンス・オブ・ウェールズ)であるチャールズ殿下が、長野にある私たちのアファンの森にいらしたことをご存知かと思います。私は日本人でかつウェールズ人ですので、今回の訪問はとても大きな名誉でした。
私が12歳のとき、祖父はイングランド国王となった最初の「プリンス・オブ・ウェールズ」の物語を私に聞かせてくれました。1066年のノルマン・コンクエスト(ノルマン人によるイングランド(サクソン人)の征服)までは、当時ウェールズの統治者は『英国の国王』と呼ばれるほど大きな力を行使していました。サクソン人とケルト・ウェールズ人は何百年もの間、恨み重なる敵でしたが、『イギリス人』として知られるようになったこのサクソン人がウェールズを襲い、征服したのはノルマン人が入って来た後のことでした。私の祖父によると、反抗的なケルト・ウェールズ人は支配するのが難しかったそうです。イングランド国王エドワード1世は生き残っているウェールズのリーダーへ「イングランド王位への平和と忠誠を誓いなさい」と要求したところ、ウェールズからは「ウェールズの地で生まれ、ウェールズ語以外の言語は話さない人を王子にしてくれ(そうすれば要求に従う)」という回答でした。エドワード1世の男の赤ちゃん(彼の始めての子ども)は、1284年にウェールズのカナーフォン城で生まれ、1301年に「プリンス・オブ・ウェールズ」の称号を与えられました。反抗的なウェールズ人も約束は覚えており、(イングランド人の子供ではあるが)この子を新しい王子と認めざるをえませんでした。彼は後にイングランド国王エドワード2世となりました。それ以来、イングランド君主の長男は、「プリンス・オブ・ウェールズ」の称号が与えられました。チャールズ王子は1958年彼が18歳のときに「プリンス・オブ・ウェールズ」になりました。
祖父は私に「私の初孫であるおまえは、この古いウェールズの誓いをいつも覚えていて、英国王座に忠誠でありなさい」と言ったのです。私は日本人ですが、私から切り離せない事柄もあり、出生地であるウェールズと「プリンス・オブ・ウェールズ」には特別な思いがあります。
このように、チャールズ皇太子が私たちの小さい森(ウェールズにあるアファン森林公園(Afan Argoed Forest Park)と『姉妹森』(世界初)になっています)を訪問いただいたことに、私は喜びと誇りでいっぱいになりました。この特別な日を大成功に導いてくれた会員の皆様、スタッフ、友人に、心の底から感謝を申し上げます。
C.W.ニコル
財団法人C.W.二コル・アファンの森財団 理事長
(訳:事務局 河西)




