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アファンの森は今


2008年3月

【2月20日】
 今日が最終日です。朝霧につつまれているマナーハウスを後にして、最初に向かうのは「ウィンザーファームショップ(Windsor Farm Shop)」です。
ご存知でしょうか?

 ウィンザーファームは王室の農場です。当然のように安全性にこだわって営まれている農場で、ココから生まれ食料品や製品がこのショップで売られています。一般人の購入もOKです。
王室のメンバーはもちろん、エルトン・ジョンなども常連客なんだとか。
おもしろがって写真を撮ろうとしていたら「No photo?!」と叫ばれてしまいました。写真はダメなようなのでショップの様子はホームページでどうぞ。

Windsor Farm Shop ホームページ(英語)
http://www.windsorfarmshop.co.uk/

 一部の商品は日本で買えますが、ほとんどが日本では手に入らない商品なんだそうです。そうなると俄然張り切るわけですが、いろいろなものがあって「へ?」などと言いながら目移りします。パッと見ただけでは何だかわからないものも多く英語のパッケージを読んでいたりすると、あっという間に時間が過ぎてしまいました。紅茶とジャム、チョコ菓子を買って車に乗り込みます。

 日本に帰ってから食べましたが、紅茶はとても香が高いし、ジャムは味が濃いように感じましたね。どれも美味しかったし、味わったことのないものもありました。

 余談ですが、実は空港での手荷物検査で引っかかりました。原因はこのジャム。
機内へは持ち込めないんですね。「預けてしまえば大丈夫」とのことでもう一度戻り、手荷物も預けて無事に搭乗。時間に余裕があったので問題はありませんでしたが、長い距離を歩くし、失敗しました。
 
 
 続いては「ロンドンウェットランドセンター」です。アリスターさんからご案内いただいた場所です。もともとはテムズ川沿いに設置されたコンクリートの貯水地だったところを、コンクリートをはがし湿地(ウェットランド)を再生させた場所です。
アリスターさんによると、ココはいまや重要な水鳥の生息地になっていて、絶滅危惧種のミズハタネズミ(湿地周辺の環境がよくないと生息できない指標種)も生息しているとのこと。

 

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 日本にも野鳥観察施設はいくつもありますが、ロンドン郊外にあってこの規模は大きいと感じました。43ヘクタールの敷地に、観察舎(Hide)が6舎あり、ここから利用する野生生物を観察できるだけでなく、パス(散策道)がありピクニックができたり、地球各地の水鳥が観察できる施設も広がっています。

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 ウェットランドセンターのそばにあるパブで昼食をとり、少し時間があったのでハンプトンコート宮殿に寄って、ヒースロー空港へ。別れ際にドライバーさんからウェールズドラゴンのぬいぐるみをもらって感激しながら日本へ戻ってきました。
 
 
【振り返ると...】 
 あっという間の一週間でした。
時差ぼけや言葉など英国の日常に慣れるまでに3日ほどかかりましたが、大きなトラブルもなく(同行いただいた方皆様に大感謝です)終始「へ?」「ほ?」とおもしろがって体験できました。

ウェールズは治安もよいように感じましたし、皆さん好意的でした。受け入れてもらっている感覚もありました。小さな挨拶がたくさん交わされていて、オープンな感じがします。

 田舎にも都市部にも歴史があり、今でも階級社会であることを感じる文化は見どころは多く、ガイドの方に解説してもらいながら時間をかけまわるのがよいとも感じました。英語がわからないと、歯がゆい感じです。仕方ありませんが。。。コミュニケーションできればもっと楽しいと思います。

人と自然のつながりは、英国では自然と接することを大切にしている印象を受けました。あくまでも今回の訪問での印象だけですが、パス、家族でMTB、装飾品、観察施設の賑わい、など日本よりも関わりを多く持とうとしているように感じます。自然再生についても考え方や実践方法などが整っている印象も受けます。

 一方で、日本は都市部に生活している人は上記に近いようですが、田舎で生活している人は、いちいち人と自然に線を引いてない印象があります。融合していて当たり前、のような感覚があるのかな、と改めて感じています。英国が自然を"頭で考えて"とらえているのに対し、日本は"感覚で"とらえている、という違いでしょうか。

 そして、日本のアファンの森はやはり"おもしろい"と思います。見えていないところでいろんな生き物が関わっているんだろうな、と思えるのは日本の森でした。
これまでニコルの「英国や世界での自然再生の取り組み」と松木の「地元のやり方」が合わさって「日本のアファンの森」の姿があると説明してきましたが、そのことが少しふに落ちた感じがします。

 6月10日から4泊6日でツアーが実施されることになりました。
詳しくは「ニコル理事長の動き」をご覧ください。
30名限定で人の暮らしと自然再生を肌で感じることができるツアーになるでしょう。
(か)

【2月19日】
今日最初の訪問先は「コッホ城」という小さなお城です。

 到着して思わず「おぉ?」と声が出ました。ここはよい風景でしたね。
広葉樹の森が広がっていて、その中に小さなお城があるんです。

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 もともとはカーディフ城の出城でしたが、その後ビュート爵が崩れたこの城を復元して別荘にしたようです。今から100年ほど前のこと。この場所は猟場にしていて、ハンティングに出かけてきたときにこの別荘に泊まったようです。

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 考えてみれば広葉樹が広がっている場所へ出かけるのは今日が初めてなので、かゆいところに手が届いたという感覚がありました。広葉樹の森に、石造りのどっしりとしたお城がたたずんでいる風景は日本では目にすることはできないものでしょう。これが英国貴族の猟場なんですね。
今は観光名所だけでなく、森に触れる地元の人々もやってくるようです。この日も幼稚園の子ども達がやってきていました。

 この森は、どうやら城の復元の時に植樹をしたようなのです。目的は定かではありませんが森を育てようとしていたことは確かで、未来を描いていたかと想像すると「へ?」という声も漏れます。ブナの仲間やアカマツに似た樹、その他日本の落葉広葉樹林とさほど変わらない風景でした。さらに「ここはギョウジャニンニクがいっぱい出るんだよ」と。チェックをしてみると...、ありました。まだ土から顔を出したばかりでしたが、あの香は漂わせていました。

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 お城の中はというと、実に手が込んであります。石の使い方、壁の装飾、ベットなどの家具、どれもこだわりの一品という感じがします。2Fの洗面台にお湯が出るような設備もありました。
私がイメージする「お金持ちの別荘」の範囲を超えないような規模なので(多少麻痺している感はありますが...)、生活のイメージがつきやすいので、ガイドの方に説明してもらうと、もっと様々なことがわかりそうな感覚ありです。復元の着工するまでに多くの時間を割いて調査をしたようですし、何を考えてどんな調査をしたのか、などの話も聞きたいと思いました。

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 続いては、ウェールズ民族博物館です。コッホ城で貴族の贅沢さは味わったので、今度は庶民の生活の移り変わりを見てみましょう、ということです。

 ここも楽しかったですね。屋外にいろんな時代の建物が復元されている野外展示型ミュージアムで、ニコルさんも「僕が子供の頃の郵便局はこれそのもの、なつかしぃ」と言っていました。藁葺屋根の時代もありました。しかし、壁は土や石で私からすれば違和感があります。このように各年代ごとの住宅や金物屋さん、パン屋さん、農家、など様々な建物にガイドの方が一人づつついていていろいろ説明してくれました。「この家で私が暮らさねばならなくなった...」とイメージすると、これはどう使うんだ?など細かいところにも目が行き楽しめます。また、いろいろな生垣も見れました。

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 パブでマトンカレーをほおばった後、ワイナリーへ。樹林、草原に羊、ブドウ畑が広がる場所にありました。レストランでは地元のオーガニック食材を使った料理が楽しめるとのこと。比較的名のあるシェフが作る料理はとても美味しいらしいのですが、今回は試食はせずに打ち合わせのみでした。本ツアーが楽しみです。
 ここにはウッドパス(樹林を散策する小道)やブドウ畑の周りを散策するパスがあり、散策ができるようになっています。これが英国らしい。ひとまわりしてきました。樹林はブナとオークが主体で低木にはヒイラギが目立ちます。ハンノキ、シラカバなども混じっています。ちょっとヤブになりかけという感じで手を入れればいいのに...と感じながら進むと池があり、マガモのペアが浮かんでいました。相変わらず鳥は多く距離も近い感じがします。ブドウ畑の方にはミツバチの巣箱もありました。

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 今日の宿はイングランドです。最後の晩ということでマナーハウスに宿泊しました。
迷うぐらいの広くて、様々な装飾のある館内にはアンティーク家具や調度品ががたくさん置かれています。物によっては手を触れてはいけないものもありました。いちいち見ていたらキリがなく、これまでいろいろな豪華なものも見てきたので初日ほどの驚きも薄れた感はあるものの、それを差し引いても贅沢な空間で贅沢な夜を過ごさせていただきました。案の定、夕食はスターターとメインでお腹いっぱいとなり、デザートには手が出ませんでした。

 
 
 今日のコッホ城と民族博物館は、ウェールズの上流階級と庶民の実際の暮らしぶりが肌で感じれたようで充実した一日でした。昨日のウェールズ人に流れる魂の部分は頭で理解しようとするのではなく感じることでわかる感覚がありましたが、今日は実際に目で見て理解できたように思っています。「へ?」、「なるほど」という言葉を一番使った日ではないかと思います。 (か) 

【2月18日】
今日のテーマは魂に触れる、とでもいいましょうか...。

ホテルを出発後、まずはウール工場やシープドッグショーを見せてくれる牧場へ視察です。羊の国ならではという場所ですね。
ウール工場は片田舎の工場、という感じでしたがショップに並んでいる帽子やひざ掛けなどの商品は、田舎くさくない素敵なものが並んでいました。日本ではあまり見かけないようなデザインなのだそうです。
シープドッグショーはオフシーズンなので、牧場業にいそしんでいるところへお邪魔しお話を伺いました。快く迎えてくれましたが、おばちゃんが喋る喋る!営業トークが30分以上途切れないんです。半分逃げるようにして車に乗り込みました。この時なぜか「松木さん元気かなぁ」と思ったのは私だけでしょうか。

続いては、大聖堂を二つ見学です。セント・デイビッド大聖堂とスランダフ大聖堂。どちらも外観は荘厳で立派に見えましたが、中ではその神聖な雰囲気に息を呑みました。高い天井に豪華な装飾が施されていて、椅子などは木で作られています。一人で大聖堂の中を歩いて巡るとパイプオルガンも流れ、一瞬、時を忘れる感覚になりました。
私個人の感想ですが、この内部の石と木の組み合わせは違和感を感じました。石は石、木は木とそれぞれが主張していてかみ合っていない、というような感覚でした。融合してひとつの神聖な建物となっている、という気がしませんでした。

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カーディフへ戻り荷物を置いて、個人のお宅におじゃましました。演奏家と私達を招いていただいての「音楽の夕べ」というわけです。

カーディフの街中の普通のお宅でしたが、部屋に何気なく置かれている装飾品はどれも立派なもので、小鳥の剥製が枝に飾られた置物や、壁が世界中のお皿で飾られたお部屋などがあり、なかなかこれだけのものがあるお宅は今では少ないのだそうです。オーナーにもとても気を配っていただいて、肌の色や言葉など関係なく迎えていただいたようで、とても嬉しく感じました。ビュッフェ形式でウェリッシュチーズやソーセージ、パテなどが並んでいる横にはおにぎりもありました。しかも、おかかとゆかりの2種類。久し振りにご飯を味わいました。いらっしゃっている演奏家の奥様が日本の方だそうで、その方が作ってくれたのだそうです。デザートはウェリッシュケーキとウェールズと日本の家庭の味を楽しめました。

このウェールズには古くから「音楽」があったそうです。
"不変"と"変"の織り成すものが音楽。
"不変"とは大宇宙、"変"とは人や楽器。
6世紀の時代から、楽器と人の声とで音楽が奏でられたのだそうです。ライヤーという弦楽器の周りを、まるでハチが舞うような声で詩が詠われます。日本の詩吟のような感じです。
なんとも哲学的で、不思議な世界でした。
家族をなくした詩、二頭のイヌの詩などを聞かせていただきましたが、楽器自体の音色は軽いものでしたがその雰囲気はどっしりと重く、悲しい感じがすると同時に、やさしさや強さ、広さを感じました。

古典音楽だけでなく、近代音楽も演奏いただきました。バイオリンとギターのような弦楽器とで披露いただいたアイリッシュ、スコティッシュ、ウェリッシュ音楽、少し飛んでスペインの音楽はみみなじみのあるもので気楽に聴けました。シンガーは伝統音楽で音楽療法を実践されている方で、古典音楽だけでは気持ちが重くなるので、近代の耳慣れたものや明るい音楽も混ぜてくれた(特にスペインの音楽はお祝いがあるようなときに歌われるものだそうです)のかなと今になって想像しています。

大聖堂と伝統音楽とで心揺さぶられた感じを味わいつつベッドに入ったとたん、すぐ眠ってしまいました。 (か)

 まだ雪の残る春先一番にする森の仕事が小鳥の巣箱掃除です。古い巣材を出さないと同じ巣箱を使わないんだそうです。
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 今年は残雪が多く、かんじきを履いての作業になりました。足もとが自由にならない中、重い梯子を持って巣箱を捜し歩くのは結構な重労働です。
 今日はこの春いちばんの暖かさで、ついにシジュウカラのさえずりを聞いてしまいました。雪の少なかった去年、2月末にした巣箱掃除でしたが、今年はまだ雪降ってるし、もう少し後でもいいかな・・と半月遅らせたら、もう小鳥は待ち切れなかったようで、巣材である苔の生えている木の周りには、たくさんのはがした苔が落ちていたり、巣材を自分で出したりしている巣箱もあって、自分で掃除してくれるの?!と思いましたが、こちらで掃除したほうがやはり使用率はいいのでしょうね、衛生的にも。
 毎年掃除をしたスタッフが体のどこかしらダニらしきものに刺されてますから。
とりあえず手のすそから入っていこうとする一匹は阻止しましたが・・・。
3分の1くらいアオゲラに入口を広げられて作り直しですが、今年もたくさんのヒナが孵ることを祈ります。

【2月17日 つづき】
午後は西ウェールズのエコ住宅を見学しました。
と言っても個人のお宅です。訪問者を受け入れて、この家のことを説明しているのだそうです。日本と同じように、靴を脱いでお邪魔します。

これまで見てきた家の壁はレンガや石でしたが、この家は藁のブロックを積み上げることでできているのだそうです。その外側に石造りと同じ外壁材として土が塗られています。
ですから、壁の厚みは約70cmでごつごつしておらず、全体的に丸びを帯びているやさしい雰囲気のお宅でした。その壁に窓ガラスもそうですが、飲み終わった水やお酒のビンなどもうまくはめ込まれていて、太陽の光が入るときれいに写ります。一部は木枠に大きなガラスがはめ込まれていて、テラスや庭へ出ることができます。

二階建てで、一階にはLDKとお風呂が。二階は少し天井が低いワンフロアになっていました。屋根の断熱材は、天然のウール。さすがに羊の国だけあります。薪ストーブ、ソーラー発電と温水器、これで必要なエネルギーはまかなっているとのこと。外は肌着にシャツ、フリースを着てその上にジャンバーを羽織るぐらいの寒さでしたが、特に2階はぽかぽかでした。白くゆるい曲線で作られた壁、天然素材の絨毯が敷かれ、天窓からは太陽の光る、さりげなく炊かれている香、なんとも居心地がよかったです。

自然と芸術を切り離さずに、とアファンで聞きましたが、そうして育ったのセンスが象徴されているようなお宅でした。自然素材、全体が柔らかい曲線で包まれている、空き瓶利用、ケミカルフリー、伝統的な素材が出す色、自然エネルギーの利用、...。
まだ、完成はしておらず、時々ボランティアさんが来て少しづつ作ったり、手直ししたりしているそうです。

日本にもどってから少し調べてみましたら、日本にもありました。
NPO法人日本ストローベイルハウス協会のHPをご覧になってみてください。
>http://www.japanstraw.com/index.htm
日本でも少しづつ広がっているようですね。知りませんでした。

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森の中にあるホテルに到着したときにはすでに当たりは暗くなっていました。
ラフな服装からジャケット&スラックスに着替え、夕食をいただきました。
地元のハムのパテと、白身魚のソテーは、少し味が濃いものの美味しく、やっぱり量が多い。マッシュポテトもたいらげたお腹にデザートの入る隙間はなく、コーヒーだけもらい終わりにしました。

夕食後、バーでニコルさん交えて遅くまで話をしていました。その中で今回の6月のツアーは「大人のツアーにしたいんだよ」といっていたのが印象的でした。自然の再生のこと、それとつながる人の暮らしのことを学ぶこともそうですが、他のツアーでは出かけないような文化に触れていることや、そこに身を置いていることを味わいつつ、楽しい時間を共有できるのがよいなぁ、と私には伝わってきました。

つづく (か)

【2月17日】
今日の午前中はアファン森林公園へ出かけます。

森林公園までの道のりは、どこか日本の谷間の村に入っていくような風景です。カラマツやトウヒの仲間、シラカバなどの広葉樹もありました。ただ、レンガや石造りの家を見るとやはりウェールズだなぁと感じます。

R0013230.jpg駐車場に到着すると、マウンテンバイカーがたくさんおりました。本格的なMTBをメンテナンスしている人から、家族4人でサイクリング感覚でやってきている人もいます。
このアファン森林公園のMTBコースは英国でも屈指のコースで、いつかはこのコースを走りたい、とあこがれている人がとても多いのだそうです。

 

 

 

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いきなり日本ではあまり見られない森との接し方を見せつけられ、規模の違いを感じながらビジターセンターへ向かうと、シニアレンジャーのワグスタッフさんが迎えてくれました。姉妹森締結式の写真で中央に写っているあの方です。思わず「本物だぁ」と声が出てしまいました。とてもフレンドリーに迎えてくれたことに感激し、興奮してしまいました。

 

 

 

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ふと周りを見ると大きな1本の木があります。広葉樹。木の肌や枝の感じは見たことがあるようなないような...。近寄って足元を見ると一面に実の殻が落っこちていました。ブナです。といっても日本のブナとは少し違う感じもしますが、日本の広葉樹の代表種に会えて、また感激してしまいました。この感激も後にさめるのですが...。幹の太さは二抱えぐらいあるでしょうか、立派な樹でした。

 

 

 

 

 

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鳥の声もとても賑やかです。確かに天気がよい日でした。朝10:00頃です。信濃町だったら、賑やかな時間が一段落するような時間帯ですが、ここでは一行におさまる様子はありません。種類も個体数も信濃町の2倍ぐらいいるのではないかと思います。
そして、人との距離が近い! 手を伸ばせばつかめるような距離を行ったりきたりしています。まるで人間のことなんかお構いなしのようでした。声を頼りにその姿を双眼鏡で探して見つけることを宝探しのように楽しんでいる私としては、双眼鏡無しにこれだけ見れると、ちょっとやる気をなくしてしまう感覚もあります。

ビジターセンターのカフェで紅茶とビスケットをいただいた後、森の円形劇場とカンジウッドを案内いただきました。
ちょうど谷の出口に作られた円形劇場では、中学生が小学生を招いて「いじめはダメ」という劇を披露したりしています。大きくはありませんが、これまた日本では見たことのないものでした。

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写真でしか見たことのなかったカンジウッドは、森というよりもメモリアル庭園という感じでした。カラマツ、スコットランドのマツ、トウヒ類、コブシ類、サクラ類、ハンノキ類、イングリッシュオーク、などが人の手で庭のように植えられていました。人、生、森、というモニュメントも本物です。終始「写真と一緒だ?」と感激していました。
このカンジウッドを囲む生垣があります。さすが英国と近づいてみると、なんとブナです。ブナが生垣に使われていました。まるでヤブ木のように密接して植えられており、決められた高さと幅で剪定されていました。
驚きでした。
日本では極相林の代表種であるブナが、境界として密生させられてしており、まるでスポーツ刈りのように刈られているのです。話によると、ごく普通に生える主なのだとか。

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次の予定もあるのでセンターへもどり、昼食をご馳走になりつつ、私は鳥の図鑑やセルフガイドのようなグッズを購入していました。そんな私にワグスタッフさんが近づいて来て名刺を差し出してくれました。それも日本語の名刺です。英国には名刺交換の習慣があるか分かりませんが、感激して名刺交換をしをました。こうしてあっという間のアファン森林公園訪問の時間が終わりました。次回来る機会があれば、もっと時間をかけて奥の方まで出かけて見たいと思います。それこそ、移動手段はMTBがよいのかもしれません。

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日本と同じように、年間たくさんの小中学生がやってくるようです。ビジターセンターのおくには作業部屋があり、子ども達が製作した作品なども飾っていました。見慣れていない正かもしれませんが、芸術性が豊かなように感じます。こちらでは、自然と芸術を一緒に扱っているのだそうです。環境学習、美術などと切り離さずに教育していることが心掛けられているのだとか。よく考えてみるとニコルの口から「美的センス」という言葉をよく聞きますし、見せてもらった円形劇場もうまいこと自然の谷地形にはめ込んである感じもします。センターやトイレ、案内看板なども自然とマッチしたカッコイイなぁと感じます。うまく言えませんがこのあたりのセンスは日本には少ないのかな、と感じました。「ガーデニング」のさかんな英国なので、人の手をこれでもか、というぐらい入れて森とはほど遠いものになることもあるらしいですが...。
 
 
後ろ髪を引かれながらアファンを後にし、西ウェールズへ向かいます。車の中で購入した鳥の図鑑を見ようと開いてみて「あっ...」。書いていることがまったくわかりません。英語がダメといっても、英語で書かれていることはある程度はわかります。この図鑑はウェールズ語で書かれていました。

ウェールズには二つの公用語があります。英語とウェールズ語です。アファンの看板をよく見てください。上下に文字が書かれていますが、下は英語だということがわかりますね。上がウェールズ語です。母音の数も違うようで、どう発音するかもわかりません。学校では二つの言葉で教えられているそうで、大人よりも子供の方がバイリンガル率が高いようです。
それにしても、この図鑑は失敗しました。いい記念にはなるのですが...

つづく。。。(か)

【2月16日 つづき】
ウェールに入ると、遠くの方に樹林が見えるようになりました。
なだらかに続く丘から、標高があがり山という表現が合うような風景へ
徐々に変わっていく、という感じでしょうか。
ポツリポツリと見えていた馬が、たくさんの羊に変わったことも
ウェールズ入りを表します。
ちなみに、ウェールズの人口はざっと300万人。
一方羊の頭数は1,200万頭、人の4倍いるのだとか。

やがて、周りに住宅が増え、大きな量販店が見え出し、
首都カーディフにやって来たことがわかります。
近代的な建物のホテルにアーリーチェックインを済ませ、
湾岸部とカーディフ城へ出かけました。

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独特な街並みです。
石造りの重厚で歴史を感じさせる建物のすぐ隣に、近代的なデザインビルが並びます。

 

 

 

 

 

 

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このカーディフは1800年代終わりから1900年代初めに急発展した街です。
当時の城主ビュート二世は、この街に投資して、石炭積み出しの大埠頭と鉄道のターミナルを整備したそうです。おりしも産業革命進行中で、石炭は燃料としてヨーロッパ中で引く手あまた。しかも、谷間から産出される石炭はとても良質だったようで、先見の目があったビュート二世はアラブの石油王が束になってもかなわないほど儲かったといいます。その象徴のような建物群は車の窓から見ただけですが、その規模たるや、開いた口がふさがりません。

 

 

 

 

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ちなみに、ニコルの小説にもウェールズ産の石炭がいかに良質だったのかわかるくだりがあります。ご存知でしたか?
 
 
当時「タイガー・ベイ」と呼ばれ繁栄を極めたこの港には、周辺各国から労働者が集まり、治安も決してよいとはいえなかったようです。街中のカフェでお昼ご飯を食べましたが、働いている人の肌の色は様々で当時の様子が少しわかるような気がしました。

 

 

 

 

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石炭産業衰退により、年々寂れていったカーディフも復興に成功し現在を迎えています。しばし新旧の建物探訪や、この港の現代の復興を解説したビジターセンターによった後、カーディフ城へも足を延ばし、ローマ時代の土台の上にノルマン人が建てたという本丸を見てホテルへもどりました。足早でしたが、石炭による隆盛と衰退、現代の復興と大きく波打った歴史を肌で感じた時間でした。(か)

 

 

 

 

 

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