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アファンの森は今


2009年7月

先週末、「長野までサケの遡上できる信濃川・千曲川」の復活運動に取り組む「NPO法人新潟水辺の会」の方々が鳥居川を見に来られました。
メンバーはアファンの森財団の評議員も務めてくださっている新潟大学名誉教授の大熊孝先生(河川工学)はじめ3名の方々。

 

信濃川水系の鳥居川は、戸隠を源流に長野市と小布施町の境界あたりで千曲川に合流し、野沢温泉村から新潟との県境に位置する栄村までが「千曲川」、栄村から新潟の津南町に入ると「信濃川」と名前が変わります。信濃川は日本海に注ぐ全長367kmの日本で一番長い川です。

 

鳥居川でサケの稚魚を放流した場合、無事に海まで下りて回遊し大きく育ったサケが遡上できるのか。障害となる人工構造物の落差や取水によって水位がどれくらい低下するのか、といった視点で見て歩きました。案内はいつもアファンの森で番人をしている松木さんです。松木さんの趣味は釣りで、実はこの辺の川の事についてはとても詳しいのです。

 

 

写真① 下流側が低くなっています   写真② 人工の落差がありました

下流側が低くなっています 人工構造物により作られた落差

 

 

 

 

 

 

 

 

写真②にあるような落差をサケはのぼることが出来るのでしょうか。
助走する距離と水深もしっかり確保されている事も遡上の条件なのだそうです。
同じサケ科でもマスはサケに比べて格段にジャンプ力があるそうで、大熊先生はマスが2mもある落差をのぼる姿を見た事があるという話をされていました。

 

 

写真③ さらに上流部には取水口

こちらは人工の取水口

 

 

 

 

 

 

 

 

水力発電所や写真③のような農業用水などの取水口もいくつかあります。松木さんによると、今は雨が多いので流量がかなりあるけれど例年だともっと川の水が少なく、季節によっても川の水位はかなり低くなるのだそうです。

 

ポイントとなる場所をいくつか見て歩きましたが、専門家の目で見た鳥居川の上流部は流量が少なく、稚魚放流にはあまり適していないそうです。ただし、もっと下流側であれば放流の条件がそろっている所もあるようです。

 

カナダでは川の上流にある森の樹木の成分分析をした結果、海にしかないとされる成分が含まれていたという研究報告があるという話を聞いた事があります。海から遡上したサケをクマが川で捕って食べ、クマの食べ残しは森に暮らす様々な動物が食べ、そして森の中で糞をする。その糞が分解され最終的に樹木がその栄養分を吸収して育つという事だそうです。
いつの日か、アファンの森にサケがのぼってくるといいのになぁ。そんな思いがこみあげてきました。

 

川原の広場に木製のサケのモニュメントがありました。

川原に立つ木製のサケ

 

 

 

 

 

 

 

 

(事務局 堤)

昨年の秋に2又のひこばえになったミズナラの一方を伐採しました。
伐採前に松木さんが、
「片方を伐ってやると、こんどは残った方が真っ直ぐ上を向いて勢いよく育つんだ」と言いました。

 

「これは!!」と思い、伐採前にミズナラの写真を撮っておきました。
その残された方は少し傾いて、斜め上に向かって伸びていました。
後々どう変化するのか伐採直後と比べてみたかったのです。

 

        【伐採直後】

伐採されたミズナラのひこばえ

 

 

 
 

 

 

 

 

 

あれから8か月経って、どれだけ変化があるのか気になるので写真を撮ってきました。

     【伐採前】            【伐採後8ヶ月】

伐採前のミズナラ(ひこばえ) 伐採後

 

 

 

 

 


 

 

 

 

どうでしょう。
中央にそびえ立つのがミズナラです。
「伐採前」は右側にひこばえの幹が斜めに伸びています。これを伐採し樹幹の
大きなほうを伐採せずに残しました。
現在の写真は逆光の上にピンボケでよくわかりません。
ただ、なんとなく斜めではなくなってきたような気もします。


片方を伐採したときに年輪を数えたら50年以上は経っていました。
たった8か月でそんなには変わらないとも思います。

 

そういうわけで、ながい目でよ~く見ていく事にしました。


 (事務局 堤)

梅雨明け宣言されて幾日にもなりますが、毎日のように雨が降り続いています。

 

先週の晴れた日、事務所の前を流れる鳥居川にこんな光景がありました。
 

風景が光っているようです フライフィッシングをする釣り師

 朝、釣り師が竿を振っていました。
フライフィッシングですね。カゲロウなどに似せた毛鉤を使っているのでしょうか。
このあたりにはイワナ狙いの釣り師が時々やってきます。
この後どんどん上流にのぼって行きました。

 

 

 

水遊びにやってきた犬と飼い主

流木拾いをして遊んでいます 午後はラブラドールレトリバーを連れて遊んでいる人。
とても水遊びが好きらしく、流れの中に頭を突っ込んで川底にある流木をくわえては
主人のところに持っていきます。
こころなしか犬の顔が笑っているように見えます。
(飼い主さんにお願いして写真を撮らせていただきました)

 

 

大雨で増水した川や、道路が冠水した映像がこのところ毎日のようにテレビのニュースで
ながされていますが、こういう光景を目にするとなんだかホッとします。

 

 

こちらは週末アファンの森の弥生池で撮った写真です。
 

弥生池に映った青空 

 

 

 

 

 

 

 

 ようやく夏がやってきそうな気配がしました。

(事務局 堤)

 

 7月18日、事業支援を頂いていてGWに新人研修で来訪いただいた株式会社ディー・エヌ・エーの社員有志の方々がいらっしゃり、ヤブ刈り作業と散策などで森を味わって行かれました。

 

今回は、長野駅からバスでこちらに向かうとのことで渋滞の心配もなかったのですが、朝から雨ふりでした。

バスが到着しても止むことはなく、それでも作業は実施する意向もあったので身支度を整えました。

ティピーの中で作業の意義を説明した後、いつものようにヘルメットとのこぎりを配布し現場へ向かいます。

 

現場は、これまでもヤブ刈りを進めてきた同じ場所です。

松木の現場での説明(脱線しがちで作業を始めるまでに時間がかかります。それもまた楽しんでいただいている様子ではあるのですが...)の後、さっそくヤブに切り込みます。

 

ツルのブランコを楽しむ松木作業に慣れてしまえば、みなさん若いのでどんどん進みます。汗をかき始めれば、雨もあまり気にならなくなっている様子。

大物に取り組む人、その隣で地道に刈り残しを片付ける人、なんとなく人のバランスが取れている感じがしました。

 

途中、絡まったツルを切ってできたブランコにぶら下がってみたり、

変ったものを見つけると松木が解説を始めたり、楽しみながら作業は進みます。

 

  

最後には、胸高直径30cmはあろうかという立ち枯れを、交代しながら手ノコで伐採して、終理にしました。

あっという間に時間が経ち、気がつけばずいぶん広い面積が明るくなっていました。 

 

作業前1作業後1 

 

 

 

 

 

 

 

作業前                 ⇒ 作業後

作業前2 作業後2

 

 

 

 

 

 

 


雨も上がったので、ティピーの裏で地元のおばちゃんが作ったお弁当(通称おばちゃん弁当)をほおばります。

 

 

夏とはいえ、雨や汗でぬれた体は冷えてくるもので、それじゃぁと火を焚くことにしました。

「雨でぬれている時はこうして火をつけるもんなんだ」と松木の実演が始まります。

ナタを使って薪を細く割ったり、火がつくと、今度は薪を割ろうとマサカリが登場したり、と新たな道具が登場すると、皆さん進んで体験されました。

 

森のブランコ体が温まったところで、松木と散策グループ(主に初参加の方々)とのんびり森のブランコグループに分かれ、帰りまでの時間を過ごしました。

横に伸びている枝を見つけてロープをかけ固定し、棒をくくりつけただけの簡単ブランコ。それでも揺れ方、森へ飛び出す感じなど、ここでしか味わえないブランコなんです。

ブランコグループは大盛り上がりでした。本当に無邪気に子供のように皆さん楽しんでいただいて、リフレッシュしていただけたような気がしました。

 

 

終始元気で、何に対しても意欲的にかつ面白がって取り組む姿勢は、お迎えする側としてとてもうれしい時間でした。

森に身を置くこと、作業や森の遊びを楽しむことは、日常の業務の生産性を上げているのではないか、と個人的には感じる一日でした。

 

(事務局 河西)

 

鳥居川での調査作業7月18日からの三連休に、今年で4年目になる水生生物の調査が行なわれました。

 

世の中はETC1,000円効果もあってにぎわっている中、

調査隊は、午前中はアファンの森や鳥居川に胴長をはいて「ガサり(網を突っ込んでガサガサすること)」、午後は採取したサンプルを生物と落ち葉や砂などとを仕分け、顕微鏡で見ながら同定(種を特定すること)をします。

地道で、細かい作業が続きます。

 

調査結果だけ見たら、「へ~、そうなんだ」程度かもしれませんが、こんな大変な作業があって得られていることが分かると、改めてその結果の重さがわかります。調査隊の皆様には頭が下がる思いです。

 

アファンの森も、これまでかけた時間と作業量は、アファンの森に身を置いただけでは想像しにくですね。ニコルが言っているように「見えないところがとても大事」なんですね。

 

そうそう、生き物も見つけただけで終わりにしないで、

・どうしてそこで見つけられたのか?

・そこで何をしていたのか?

など、どんな暮らしをしているのか見えないところに注目すると、深まってがぜん面白くなります。

おすすめです。

 

協力 : 人と自然の研究所

今日、こんな記事を見つけました。

『生物多様性でも「排出量取引」?』(日経エコロミー 連載コラム)

温暖化防止対策で行われている「排出量取引」を、生物多様性でも実施しようという国際的な動きがあるようです。

 

つまり...

生物多様性の価値を数値化して、生物多様性保全の取り組みをお金に換算。

ある企業が、活動により損なってしまった多様性について、

自分たちで多様性保全の取り組みは大変だから、

他の場所で換算された取り組みに、お金を払うことで相殺(オフセット)する、

という仕組みがイメージされているとのこと。

 

皆さん、どうお感じになりますか?

「金を払って相殺すればいいから、自ら取り組み必要ない」という姿勢を生んでしま産んでしまうのではないか。

「苦手な事業を展開するよりも、多様性保全に取り組んでいる現場への資金提供する方が、現場にとっても資金確保ができる」から効率的ではないか。

・・・

 

アファンの森でも、生物の多様度をわかりやすい形で示すことができないかな、と模索し始めています。

24年目になったニコルや松木の仕事が「アファンの森」として示されていて、その成果を上手に示せないか、と思っています。

 

成果が出るのは30~50年後だ、と松木は言います。

そうはいっても、手を入れて数年後の状態が「よくなっている」を導き出せると、

費用を提供する側も、費用対効果として示しやすくなり、ニコル&松木の仕事が正当に評価されるのではないかと思っています。

 

(事務局 河西)

日本の野生植物(平凡社)この図鑑をご存知でしょうか。

 

「日本の野生植物」(1981年、平凡社)です。

 

野外で分からない植物があると、フィールドから戻った後この図鑑でよく調べたものです。(学生の頃の話ですが。。。)

A4サイズの厚さ3~4cmが3巻セットになっています。

大きいし、高いし、図書館や研究室などで所蔵してあり必要な時に借りて開くものでしたが、この事務所にやってきました。

 

ある個人の方からご寄付いただいたのです。

ときどき、松木さんから「これ、なんだぁ?調べてみてくんねぇか」と宿題がくるのですが、この図鑑があるおかげで安心です。ありがたいことです。

ご寄付いただいた方は、森での作業や事務局での作業をお手伝いいただいている方です。この場をお借りしてあらためてお礼申し上げます。

 

ちなみに、この図鑑には"フィールド版"もありまして、野外で名前を調べるために持っているとよい、とアドバイスいただいたことがあります。

 

これらの図鑑は専門的で、なれないと使いずらいものです。普通に植物を見る方には、むしろ、花の色別に整理された図鑑の方がなじみやすく、名前も調べやすいとも思います。

しかし、何を根拠に区別をしているか、が示されていてるので、その植物の特徴がつかみやすいとも思います。

少なくとも、名前を調べようとすると、その植物のとても細かいところまで観察せざるを得ないので、頭に入るし、新たな発見があるでしょう。

 

近くの公園、緑地、雑木林などにお出かけになることがあると思います。

そこで目にする植物は、ほとんど全てが区別されて名前が付いています。

すごいことだと思いませんか?

 

(事務局 河西)

この三連休は、にぎやかでした。

 

水生生物の調査隊が、弥生池や水路などで調査をしているかと思うと、

スポンサーであるDeNAの社員の皆さんが、雨の中の整備作業に汗を流し、

大学の研究室の先生と学生が植物、昆虫、哺乳類の調査作業に来るかと思えば、

入口付近では、松木も認める(?)ボランティアグループ"のへら隊"が、ひと仕事終えて松木と一緒にお茶を飲んでいたり、

 

薪割りに励むのへら隊あわただしくも、みなさ何それぞれの作業を楽しみながら取り組んでいる感じがして、うれしくもある三日間でした。

 

(事務局 河西)

 

甲信地方が梅雨明けする2日前の7月12日(日)は朝からどんよりとした曇り空。
「降るかな?」と思いましたが、本降りにはならず、午後からは晴れて気持ちの良い
1日となりました。


今回は松木さん、石井さんそれぞれの案内で森の中をゆっくりと歩きました。

7月のアファンで出会ったシーンを写真でみてみましょう。

 

 〈爽やかなせせらぎが心地よい〉          〈セセリチョウの仲間が吸蜜しています〉 

  爽やかなせせらぎの音を聞きながら散策 花の蜜を吸うセセリチョウの仲間     

 

 

 〈マタタビの花が咲いていました〉          〈オオウバユリの根は美味しいか?〉      

マタタビの花 オオウバユリのユリ根の味について語る松木さん

 

 

 

    〈ヤマナメクジの交尾〉                  〈コウホネの黄色い花〉

ヤマナメクジの交尾

弥生池に咲くコウホネ 

 

これから夏本番を迎えるアファンの森でした。

 

今回も遠くから泊りがけでお越しいただいた方、地元長野からお越しいただいた方、お友達
と連れ立ってお越しいただいた方々、皆様どうもありがとうございました。

 

 

帰りがけに、参加された会員の方から

「ここにかわいらしいカエルさんがいるわよ!」

と教えていただいて撮った一枚をどうぞ。

 

食後らしく少しねむたげなニホンアマガエル 

 

 

 

 

 

 

 

                                                  (事務局 堤)

 

アファンの森財団を寄付先とする「クリック募金」が始動しました。

すでに参加をしている「イーココロ!http://clickbokin.ekokoro.jp/)」に、『クリック募金』のページがあります。

いくつもあるクリック募金の一つに、アファンも加わりました。それが、

http://www.clickbokin.ekokoro.jp/114.html

です。

 

どうぞご覧いただき、よろしければクリックしてください。

 

 

「クリック募金」をご存知でしょうか?

 

ウィキペディア(Wikipedia)によると、

「ウェブページ内の決められた所をクリックすると、
個人や企業がクリックされた回数に応じて
環境問題や人道支援などに取り組むNGOやNPOなどの団体に
現金を送金する仕組み」

とありました。

 

さまざまな方法で、募金ができるようになっています。

 

(事務局 河西)

 

募金サイト イーココロ!

新・松木小屋(松木さんの茶室)ができるまでを写真で紹介します。

 

      

 3月末   〈松木小屋〉                        〈解体開始〉

 

解体前 解体                       

 

 4月初旬 〈杉皮を剥がし〉                  〈骨組みだけになりました〉

 

杉皮 骨組みだけになると... 

    〈ここに建っていました〉                  〈少し広く地ならし〉

                   

さら 水はけを考慮し広めに整地 

  

〈土台になる栗の木を伐採〉                〈使える長さに玉切り〉

 

小屋の ちょうど     

    〈栗の樹皮を剥がす〉               〈水平になるよう土中に埋め込む〉

 

腐りやすい皮は剥がす 水平になるよう埋め込む 

 

 〈柱が立ち壁板が張られ始めました〉            〈屋根の萱葺きは大勢で〉

 

棟上のあと壁板を張ります 屋根の萱葺きは大勢で

 

 

 5月   〈スギの木を伐採〉                〈剥いだ皮を水に浸け込む〉

スギの木を伐採し皮を剥ぐ 剥いだ皮は水に浸けアクを抜く                  

 

 〈数週間後水から引きあげ乾燥させる〉       6月末 〈スギ皮を屋根に葺いて完成〉

 

葺く前に乾燥させる 屋根に葺いて完成 

  

(事務局 堤) 

 

あたらしい松木小屋の屋根に新しい杉皮が張られました。

 

杉皮を葺いた屋根6月29日にスギの木の皮を水に浸けている話をしましたが、
そのスギ皮が、萱を張っただけの屋根の上にに載せられました。

 

  「これで10年や20年は持つだろう」と松木さん。
一見素朴ですが、美しく耐久性も十分なのです。

 

そしてこの新・松木小屋の土台は栗の木を使っています。
栗材は耐水性があり腐りにくいので、昔から家を建てるときには
基礎や台所などの水回りには使われていたそうです。
小屋の上側斜面の地中は土壌水分が高く、特に雨が降ると小屋の周りに
水がしみ出してきます。これではスギやカラマツだとすぐ腐ってしまいます。

 

この栗材、実は松木小屋のすぐ傍らにあったものですが、上の方から枯れてきていました。
松木さんは小屋を新築する時にはこの栗の木を使おうと前から決めていたのだそうです。
この場所に50年以上もの間立ち続けた栗の木です。
10年、20年どころか、もっともっと長い時間に耐えうる事と思います。

 

新しい小屋の建築は松木さんを中心に4月から進められてきました。
そして、松木さんの小屋建築の話を聞いた人達が力を貸してくれました。
柱など骨組みの材料となる「使える廃材」を無償で提供してくださった方。
近くは地元から、遠くは東京方面から手弁当で貴重な「労働力」を提供してくださった方々。
みなさんの善意で完成することができました。
あらためて、御礼申し上げます。

 

新・松木小屋ほぼ100パーセント「人力」と「自然素材」でつくられた新・松木小屋。
これから多くの人が「お茶」を飲み、松木さん言うところの「一銭の得にもならないけれど楽しい話」
に耳を傾け、松木小屋の時間が刻まれていくのでしょう。

※ニコルさんはこの小屋を「松木さんの茶室」と呼んでいます。

 

(事務局 堤)

梅雨らしく雨の日が続いています。
ここ数年雨の降り方が変わり、短時間で局所的に大量の雨が降るという現象が起きています。
手入れの滞ったスギやヒノキの一斉林を抱える中山間地域では、鉄砲水や土砂崩れなどの大きな被害が毎年のように発生しています。
被害のあった河川では修復工事が行われますが、目にするのはコンクリート護岸とU字溝。

 

 

U字溝の用水路 先日アファンの森と国有林との境界を流れる農業用水路沿いに歩いていた時のこと。
足元から何かが跳んで「 ポチャリ 」と水の中に落ちた音がしました。
用水路をのぞくと、きみどり色の背中と白い腹が鮮やかなアマガエルが流されています。
「かっぱの川流れ」は聞いたことあるけど、「カエルの川流れ」はなあ?などとのんきな事を考えている間にアマガエルは必死にもがきながらどんどん遠くに流されています。
助けようと思い慌てて追いかけましたが雨の多いこの時期、水の勢いもかなりのもので流れが速く追いつきません。ましてやここは「U字溝」のウオータースライダーです。
あっという間にアマガエルは流されて見えなくなってしいました。

 

 

タヌキが水路にしばらく歩いているとまた「 ポチャリ 」。
さっきと同じような水音がしました。
「ドサッ、ドサッ」と長靴をはいた男が二人向かってくるので驚いて、さっきと同様ジャンプ
した拍子に用水路に落ちてしまったというわけです。

この用水路では昨年春にタヌキの子供が落ちて這いあがれずに死んでいました。
やはり3面コンクリート張りになっているところでした。

 


難を逃れたヤマアカガエル また慌てて流される方向に向かって追いかけていくと、今度 はヤマアカガエル。
用水路の補強のためものなのか、コンクリートで一段高くなった所があり、
ヤマアカガエルはそこに這い上がり、なんとか留まっていました。
ほっとしましたが、動けばまたすぐに流されてしまいます。

 

 

 

 
U字溝ではない用水路

しかし、下流を見るとU字溝は無く、土がむき出しなので流れに変化があり、
陸に這い上がれそうな所がいくらでもありそうです。
「よかった」

そう思ってまた歩き出しました。 


(事務局 堤)

クワの実梅雨のこの時期、森で目立つものの一つがこれです。

 

クワ(ヤマグワ)の実です。

 

黒くなっている実を口に運ぶと、少し酸味があっておいしいです。食べてみたことはありますか?

 

種が少し気になりますが、ジャムや果実酒にして楽しむファンも多くいらっしゃると思います。

 

ファンはもう一人いました。

その証拠はこれ。

新しいツメ跡

 

わずか15cmほどの細い木の幹に、ま新しい爪跡です。

おそらくツキノワグマでしょう。

 

 

 

 

 

枝が折られたクワ

 

 

見上げると、枝が折られていました。

 

どうやらむさぼりついていたようです。

 

 

 

この時季の人にとっても、生き物にとっても、森の恵みです。

 

(事務局 河西)

ニコルの講演の様子がテレビで放映されます。

5分番組の冒頭ですので、その様子だけとはなるのですがよろしければご覧ください。

また、長野の放送局ですのであしからず。。。

 

7月4日(土)朝10:25~10:30

「スマートグリーン信州」

abn長野朝日放送

 

6月7日に長野市で行われた「スマート・グリーン・フォーラム」での様子です。

http://www.abn-tv.co.jp/protect-earth/katsudou/2009/forum/20090607.php

 

(事務局 河西)

hototogisu-re2-s.jpg

 

 

 

 

 

 

 

ホトトギス
Little Cuckoo
(写真:ヒヨ吉)

 

 

 

6月の調査でアファンの森を訪れたときに、短い時間でしたが、夜の森を歩いてみました。

 

この時期のアファンの森の夜は、宮崎駿監督の長編アニメ「もののけ姫」に出てくる木霊(こだま)が出す音のようなモリアオガエルのコココともクククとも聞こえる声が響きます。

昼間に聞くこともありますが、彼らが本来夜行性だからでしょうか、夜の方が昼間よりも一つ一つの声が大きく聞こえます。

 

今回夜の森を歩いた一番の目的は、トラツグミという鳥の声を聞くため。

前回ご紹介したクロツグミと同じ仲間ですが、夜行性で体は二回りほど大きく、夜に悲しげな金属的な細い声で「ヒー、ヒョー、ヒー」と鳴きます。

まだ私はアファンの森で声を聞いたことがないのですが、ミミズが大好物のトラツグミですから、アファンの土の豊かさから考えて生息していてもおかしくないと考えています。しかし、残念ながら声を聞くことはできませんでした。

 

そのかわり...というわけではありませんが、森の上を盛んにホトトギスという夏に日本にやってくる鳥が飛び回っていました。

悲しげに鳴くトラツグミとは対象的に、大きく特徴ある「キョッキョキョキョキョ」という元気な声が夜空に響いていました。

鳥の声を人の言葉に置き換えることを「聞きなし」といいますが、ホトトギスは「特許許可局」「てっぺんかけたか」などの聞きなしがあります。

とてもはっきりした声なので、自己流の聞きなしを作られる方も多いです。

 

実はホトトギスは自分で子育てをせず、ほかの鳥の巣に自分の卵を産み込んで育ててもらうという繁殖スタイル(托卵といいます)をもっていて、主にウグイスの巣がねらわれます。

ですから、ホトトギスがいるということは、ウグイスもいるということを教えてくれます。

事実、翌朝はウグイスのさえずりが数多く聞かれました。

 

 

バードウォッチングというものは、ついつい実際に見られたことに重点が置かれてしまいがちですが、たとえ姿が見えなくても、純粋に声を楽しむということもできますし、ほかの鳥との関係を知ることで1種類の鳥の確認が、「見えない情報」を教えてくれることがあります。

 

なんだか推理小説を解くようなおもしろさが、野鳥との出会いには秘められているのです。

私が鳥好きなのは、こんな理由もあるかもしれません。

 

(ヒヨ吉)

※事情によりイラストはお休みします。ごめんなさい。

 

.............. 
ヒヨ吉さん

現在、東京で仕事をする傍ら、アファンの野鳥調査に携わっていただいています。
小学生の頃から野鳥を観察していて、野鳥歴(?)は20年以上。
ニコルの手がけた専門学校の卒業生でもあります。
これまで調査や環境教育などに参画しつつ、野鳥のイラストも描かれていて、
2000年からは英国に留学し、日本では学ぶ場がない「野生生物画」を学んで2003年に帰国。
日本でもイラスト提供や個展など開かれています。
ヒヨドリが大好きなので「ヒヨ吉」。

 

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